TAツアーin東京ファイナルレポ

全9か所、18公演に及んだ2016年のTAツアーがZepp Divercityで幕を閉じました。

まぁ、凄かったです! ayuたちも、客席のTAの皆さんたちも!!!!

あの強烈なパワーをなんと例えたらいいのだろうか?

アリーナツアーの代々木でのファイナルをそのまま濃縮した感じ?

仮にレベルがあるとしたらMAXに浜崎あゆみを好きな人たちじゃなきゃ

あのzeppに1秒たりとも居られないような熱気、そして密度――。

そういえば、ファイナルの取材に来ていた編集者が1階のスタンディングを眺めながら

いいこと言ってました。

「めっちゃ濃厚なファンしかいない!って感じの濃さですね!!!!」と。

TAの皆さんは気づいてましたか?

皆さん、ホントにめちゃくちゃ濃いです。まさに“濃い”としか言いようがない(笑)

初日からツアーに密着してきて、どの会場でもTAの熱さには圧倒されてきたものの、

やはり「今年のTAツアーもこれで見納め」というスペシャル感もあってか、

オープニングのカウントダウンコールからしてトップギア!

そんな中、ステージ中央に登場したayuにスポットライトがドーン!

その瞬間、会場中に響き渡った悲鳴のごとき歓声たるや――。まぁ耳が痺れました(笑)

まず一日目ですが、福井公演後にすべての曲に対しayuが最終チェックを行ったようで、

今回のツアーの総まとめのようなリハが本人の入り前から行われていました。

そして、驚いたのは、ここにきて本編での曲変更が行われていたこと。

BLACKとWHITEの差こそ薄れてきていましたが、やはり2日間連続で来てくださる

人たちにまったく同じステージを見せるワケにはいかない――。

そんなayuの想いが「Last angel」を新たに追加させていました。

無数の楽曲がある中で、なぜこの曲を選んだのだろうか?

と、その理由を探るべくリハ中、彼女の歌声に真剣に耳を傾けていたのですが、

そういう曲として今まで聴いたことはなかったけど、

なるほど、今回のTAツアーに相応しい――というよりも、

初日から徐々に変化していったTAツアーで、ayuが改めて今、TAに向けて歌いたい。

そんな気持ちが「Last angel」に詰まってるように聞こえた。

不思議ですよね、私はこの曲が作られた当時、恋愛の曲かなと思ってたんですけど、

まるで別モノというか、「Tell All」のようにそもそもTAに向けて作られた曲のように

初めて聴こえたっていう――。

思い返せば、今回のTAツアーでは本当にそういうことばかりだった。

歌で気持ちってこんなに伝えられるものなんだ――。

これが浜崎あゆみのすごさ――。

たぶん、TAの皆さんも同じことを感じていたんじゃないかと思いますが、

実際にayuも何度となく言ってましたよね。言い方はそれぞれだったけど、

「精一杯、全力で歌い伝える――」って。

TAツアーを総括すれば、何よりもそれに尽きる――。

まさしく、「すべてはTAのために――」という

セットリストであり、歌詞がありのままのメッセージだったなと。

自分で書いてきたレポを読み返しても、毎回しつこいくらいに書いてましたね、私(笑)。

もっと演出面だったり、TAをステージに上げるというサプライズな演出で、

毎公演ものすごく盛り上がった「Shake It♡」や「Step you」などのことに触れても

良かったんだろうけど、ただ、それ自体も、

TAのみんなが楽しんでくれることが大前提だったり――。

そもそも、この2曲はBLACKとWHITEで各日ごとに振り分けられていたんですが、

TAの皆さんの反響の大きさもあって、途中から毎回2曲続きになったんです。

サプライズと言えば、1日目にダブルアンコールで「RED LINE」を歌いまいしたが、

あれも、実は予定外だったんです!

本当は「NOW&4EVA」で終わる予定で、ダンサーさんたちはもちろん、

スタッフもそのつもりだったんですが、初日のみんなの盛り上がりに火が付いたというか

歌いたくなっちゃったみたいで、恒例の「ありがとうございました~」を言わずに

咄嗟に舞台袖に掃けてしまったayu。

ステージに残ったダンサーさんたちが一瞬、え?って表情になったことに気づいた

TAさんがいたかもしれませんが、あれにはそんな理由があったんです(笑)

そんなハプニングにも狼狽えることなく、ものすごい団結力を発揮して

ダブルアンコールのステージを整えた、照明さん、音響さん、さすがでした!

そういえば、パフォーマーのkuniくんだけがダブルアンコールの途中から

ステージに上がったことに気づいた人はいましたか?

あれも、彼が間違ったとかではなく、あまりに突然のことで楽屋に戻っていた彼に

伝達が届かず、曲が始まって「あれ?」と思ったkuniくん、

焦って舞台袖に戻ってきて、しばし呆然としていた姿が可愛かったです(笑)

東京2daysの取材ノートにも、いろんな走り書きはあり、

ここで何を書き残すべきか、私なりに散々悩んだりしてみたのですが、

下手なこと書くよりも、最終日に20台ものカメラが記録した映像を観て頂いたほうが、

よっぽど感動的だよね――。と、、、

なので、ここでは私が個人的に、ファイナルを見届けた中で最も印象深かった

2つのことだけをTAの皆さんと最後に共有させてください。

「戦いはそう君へのメッセージ」「壊れたならまた創り直せばいい」

「僕らは進んで行く、それでも進み続けて行く」

「共に行こう、飽きるほどに」

「僕が君の生きる 証になってみせるよ」

「離れていく気がした 遠くなった気がした、繋いだ手の温もりを忘れそうだった」

どの公演でも、ayuが歌ってきた歌の一節が、不意に胸を突く。

今回のTAツアーでは、そんなことが多かった気がします。

昨年のTAツアーで1曲目に歌っていた「Sorrows」で感じていたことが、

今回はいつからか、どの曲にも当てはまるように私は感じてました。

「まだ指さされてるかな まだ許されてないかな

そんな僕を見て君は泣いてるかな

もしも滑稽だって、もしも笑われたって

二度と諦めはしない君のために」

今回のツアーで、確か一度だけ、「Sorrows」を彼女が歌ったと思うのですが、

私は、あの時リハで久しぶりにayuが歌うのを聴いて、

「もう、謝らなくていいんじゃない?」と、内心思っていました。

きっとTAのみんなも分かってるだろうし、

だからこうしてみんな会いにきてるんだろうから――と。

本当に一公演、一公演、ayuが何を届けたいのかは伝わってるなと、

客席を眺めながら感じていて、日に日に「Progress」の僕らは進んでいく――という

歌詞が20周年に向けて、TAのみんなと一緒にその先を見据えているようにすら

感じていたところに、

ファイナルの当日に、ツアーを締めくくるラスト曲が「Ivy」になったと知った時、

正直、彼女の真意というか、その意味が理解できずにいました。

でも、最高潮のエンディングの真っただ中で、何も言わずに静かに歌いだし、

“浜崎あゆみ”というよりも、すべての鎧を取り払った無防備な彼女を

ただひたすら温かく包み込むように見守るTAのみんながいた――。

そして、やはり何も言わず「ありがとうございました!」とだけ言い残し、

ステージを去ったayu。

あの瞬間、「Sorrows」にはじまり、今やっと終わったんだ――。

と、すごく漠然とですがどこか安堵にも似た気持ちを感じたんです。

なんなら「MADE IN JAPAN」からずっと感じてた霧までもが晴れたような。

そのことを楽屋に帰ってきたayuに伝えたら、彼女はこんなことを言ってました。

「もう「Ivy」は二度と歌わない。そのつもりで今日歌ったの。

やっと着地点がみつかった。自分でもそれがいつなのかずっと分からないでいたけど

やっと自分の中でも決着がついたというか、そこは超えられた気がする」

その言葉を聞いた時、

「SEASONS」の途中で一瞬泣きそうになったayuの気持ちも分かるような気がした。

夢に嘘はひとつもなかった――

今までそれこそ、どの曲よりも一番多く歌ってきた曲のはずで、

泣いたことだって一度もなかったのに、なぜ?――と、

あの一瞬、ayu自身も不意打ちのことで必死に堪えたんだと驚いていました。

昔のことを思い出したとか、そんなこととは違う、

きっと、今回のTAツアーをやり遂げたことで、

彼女の中で、色んなことが色んな意味で、リセットできたというか、

戻るべき原点に戻れた――。

だからこそ、昔、自らが歌詞として記してきた情景が、

あの時、彼女の目の前に広がっていた景色が重なったんじゃないだろうか

いつか君に話した

夢に嘘はひとつもなかった――

TAの皆さんならわかりますよね。

このツアーで彼女が歌い語ってきた真実が。

「SEASONS」なのにどうした私? って衝撃だったよ(笑)

とayuは、ちょっと照れくさそうに会話を笑いに変えてましたが、

きっとそれ以上を口にしたら、また泣いちゃうと思ったんだと思います。

多くは語らなくても分かってるよね。っていうayu。

みんなも知ってますよね。

だから、その会話もほんの一瞬のことだったんですけど、

その時の、ちょっと嬉しそうで幸せそうな顔は、今でも脳裏に焼き付いてます。

「Ivy」をやっと過去のこととして消化できた――。

それは、今回のTAツアーに集まったTAのひとりひとりの

ayuへの、真っすぐで、深い愛が実らせたこと。

私にはそう感じました。

今年はアリーナや夏のイベントなども含め、50公演近いステージに立ってきて、

それだけ多くの時間をTAと過ごしてきたからこそ、

彼女自身も乗り越えられた一線だったのかもしれない。

そして、

ファイナルを終えて、ステージメンバーと行っていた打ち上げで

ayuはひとつの決意を語りました。

それはとても浜崎あゆみらしい、強く、シンプルで、明確なものだった。

でも、それはまた、その言葉が彼女らしく有言実行を遂げた時に、

皆さんと共有できたらと思います。

毎回、好き勝手なことばかり書いてきたツアーレポでしたが、

お付き合い頂き、本当にありがとうございました!

ayuにツアーの話を聞いてくれるんじゃなかったのか?と思っている方たちも

いらっしゃると思うのですが、まだ、名古屋の振替公演も残ってますから!!!!!

名古屋公演を心待ちにしているみなさん、楽しみにしていてくださいね!

最高のフィナーレを迎えたayuと一座が、きっと今までのどことも違う

後夜祭みたいなステージをお届けしてくれるはず!

それでは、また数週間後に!

ツリコ